福住造園 株式会社

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根腐れの現状と対処法

前回は、土、水、菌が、それぞれ作用して「根腐れ」になる。そして土の中の酸欠を防げばよいことをお話ししました。

最初にこちらへ来た方は「根腐れとは」をどうぞ。

なんか良い方法はあるの?

昨今のお庭の現状はどうでしょう。

当社で植木を植えにいくお宅で「根腐れの心配が無い」と言えるのは3割位のお宅でしょうか。そして、5割のお宅は「根腐れ予定地」で、2割のお宅が「根腐れ地帯」である。この7割のお宅を何とかしないと植木が枯れるのである。

さて、地域によって土質は様々であり、根腐れの視点から見ると2タイプである。砂地や火山灰地などの水捌け良好な土質と泥炭や粘土地などの水捌け不良な土質である。当然、水捌けが良いに決まっているが、そんな地域でも宅造や建築中に重機などで土をガンガンに締めてしまうことで水捌けは最悪になる。その上にサラッと10cm程の黒土が載っていて私もよく騙される。

「昔は良かったなー」なんて懐かしんでもしかたがないが、以前の庭造りと言えば、まず土を大量に入れてから木を植え込んだんですよ。庭は土を盛ってから作る、これが普通だったんですね。だから根腐れなんか無かった。そう、築山ってやつです。

しかし、昨今は平庭が主ですから、いきなり穴を掘って木を植えるんですね。だから穴に水が流れ込み溜まるんですね。粘土地でこれをやると「庭にプールを作ってんですか?」状態ですね。それとも「穴の無い鉢に木を植えるんですか?」このくらい植木にとって酷なことですよね。

粘土地域へ行くと「ここは水捌けが悪いから穴を深く掘って、水捌けの良い礫(レキ)や腐葉土をいれて」なんて言われるんですよ。だけどこれって意味判らないんですよ、いつも。「バケツの底に何いれても、やっぱりバケツなんだよなー、水抜き穴が無いんだから」この理屈を判ってくれない方が以外と多いので、7割の植木を救うべく植木屋は「根腐れとは」を書こうと思い立ったのである。

さあ、粘土地域の対処方はあるのか?

一つだけある。穴を掘らないことである。この誰でも思いつく方法しかない。根鉢の付いた植木をそこにポンと置いて、そこに土を盛る、これしかない。だから、小さい富士山のてっぺんに木が生えているイメージだ。「んー、少しかっこ悪い」確かにカッコ悪い。だから、これから庭を作ろうと考えている方は、暗渠(地中に埋める水抜きパイプ)の検討、水勾配の検討、盛土なのか、土の入替なのか、などなど事前の思案が大事である。これらを踏まえた上で庭のデザインをプランすれば、「富士山に木」は避けられる。まあ、それっぽくなる。

経験談を一つ。

江別市の某宅でのこと。ご存じ粘土地帯である。路地庭風の和造りの庭を作りにいった。路地庭なので平庭のプランをした。100kg位の庭石を据えようと30cm位の穴を掘っていた、どうも湿っぽい、まもなく穴の底に水が溜まり始めた。どこからともなく水が沸いてきている。直ぐに止まるだろうと庭石を据えて作業を終えた。翌日、その庭石は半分くらい沈んでいた。更に、石の周りの土は水を含んでドボドボになっていた。沸いてくる感じである。どうも裏のお宅が一段高い作りの造成地であったので、そこから水が染みこみ粘土層の中に水道が出来ていたようだ。それを遮断してしっまたようだ。「こりゃマズイ」と言うことで施主に相談した。救われたのは庭の敷地が歩道より数十㎝高かったことで、暗渠パイプを使えることだった。ついでに屋根の雨垂れも処理できるよう暗渠パイプを配置して庭は完成した。やれやれだった。

この事例では歩道よりも敷地が数十㎝高かったので暗渠を使えたが、敷地が低い場合には暗渠パイプの水ですら流すための勾配が無い。そうなると盛土をするための高低差を意識したプランをとることになる。

さて、「我が家の庭の水捌けはどうなんだろう」と思いますよね。

試してみて下さい。深さ40cm位、幅が30cm位の穴を掘ります。これで約30L位の容積です。家庭用バケツの3杯分位です。これに一気にバケツ一杯の水を入れます。砂地・火山灰地では数分で無くなります。黒土や赤土では数十分。ここまではOKです。「粘土っぽいんだよねー」では数時間掛かります。これ「根腐れ予定地」。全くの粘土地は1日掛かります。これ「根腐れ地帯」ですね。

それでもまだ諦めず試して頂きたいこと。

穴の底に鉄筋などの棒を挿して、深さ4〜50cmの穴を開けて下さい。粘土層の下に水の捌ける層があるかも知れません。宅造中に色々な土質が層になっている事がありますから。もう一度バケツで水を、「どうですか抜けましたか?」だめですか、盛土ですね。

本来は水の捌ける土質でありながら、堅く締まってしまった場所では、ほぐすのが一番です。鉄筋の棒も刺さりませんから。かなり体力が必要ですけど。

結局、色々と対処方なんて書きましたが、万人が納得できる対処方は無いようですね、残念ですけど。

これから家を建てる方は、建築屋さんに「この場所は庭の予定だから」と知恵を借りましょう。建ってしまった方は、造園屋さんに「この場所なんとかして」と相談するか、自分でバンバンするかです。

「庭なのに土じゃないの?」も読んで頂けると幸いです。

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