モダン和風の庭、施工例
落ちつく空間を造ろうと、あれやこれや模索していると、どうも苔庭のモダン和風の庭に行き着いてしまいます。但し、施主の理解が無ければ作れません。
「モダン和風」ってどんな庭?最近よく耳にする言葉ですが、決まった形がある訳ではありません。和風と言っても使用している樹木は、アオハダやトネリコ・シャラの木などの雑木が主体です。
床や仕切の造作は自然素材が落ち着きます。根締めも苔を張ることで、色、質感、高低が微妙に絡み落ち着きます。苔庭っていいな。施工例をどうぞ。
苔庭の落ち着きが伝わる庭








本庭から中庭へ、雑木と苔の中を園路で繋げています。中庭は軟石積みに縁台を組む感じに。板塀も高めにし雑木の背景としています。
玄関前の落ち着いた雑木の庭。






玄関前の庭です。自然素材を使用して玄関までの園路にしています。苔と雑木と自然素材はシックリきます。人工物の直線が雑木の曲線をいい感じに見せています。根締めの下草は苔と宿根で緑の濃淡にしています。
苔庭と住宅の一体感。中庭の苔を歩く感じ。


中庭に造った苔の庭。中庭ですから住宅との一体感を出したかった訳です。ん、一体感出ましたね。窓からは庭を観賞し、庭に出ると苔の中を歩く感じ。幹の細めの雑木を植えています。この庭に太い木は似合いませんね。苔に映る葉の木陰だけが必要だったのと、細い幹越しに庭を見渡せる感じにしたっかた訳です。
苔庭の良さを伝えたい。観賞の庭。






苔が庭を明るくします。苔の柔らかい線と雑木の曲り、これが何とも相性が良い。造作の洗い出しが庭を締めています。墨入りの洗い出しは濡れると落ち着いた黒になります。石山軟石を広めに敷いて、苔の起伏と馴染ませています。
広い木道と軟石と苔の緑、なぜか落ち着く。




広い木道がいい感じにくねっています。建物の直線を造作物の曲線がいい感じに中和しています。雑木の足下に苔を植え付けて樹木の落ち着きを見せています。日本庭園とは異なる「和の空間」を作りました。
路地庭から前庭へ、木立と園路と苔。簡素だから落ち着く。




路地の庭を歩く、前庭は簡素な素材の組合わせ。建物を奥に見せる技法。足下を簡素にさせ苔の起伏で奥を見せる、これも遠近法。庭は簡素なほど落ち着いて見える。
雑木を使った苔庭に園路を配置




苔張りと雑木と木道と石畳と軟石敷きの組合せです。雑木に囲まれ、木漏れ日の中で園路を散策、そんなイメージで作庭しました。雑木の幹越しに庭を眺める感じです。板塀も高めに作りましたので、庭に入ると落ちつく空間になりました。苔張りはカモジゴケと杉苔とハイゴケの混植とすることで、環境に合った苔を繁茂させて、自然と庭になじむようにしています。数年後には自分の森ができるでしょう。
台杉と苔と飛び石が、いいですねー。




苔張りの庭です。日当たりの良い庭なので苔の種類は砂苔(スナゴケ)を使いました。苔の中の植込みは台杉とツリバナとマルバノキです。特に台杉は庭に風情を与える為の重要な木です。延段は石山軟石敷きとし、目地を広めに取り苔を埋め込んでいます。飛び石も軟石の割り肌を使っています。苔庭の良さは、なんとも説明しづらいのです。雨上がりの苔庭は理屈抜きに、なんとも癒やされます。
落ち着いた庭。




落ち着く庭、静かな庭、大人の庭。そんな感じですね。床面を広く取り、高い擁壁に合わせています。
観賞用の中庭。


苔張りと樹木、相性が良いですね。窓から見る簡素な庭。
園路の庭。


飲食店の庭。








庭の左右で雰囲気を変えています。松と六方石の庭。流れの有る雑木の庭。


観賞用の坪庭。軟石の鉢を浮かせて配置。


大きな赤松の庭。木を観賞するため装飾は質素に。




松を気勢で組合わせ。軟石の城積みと軟石原石で落ち着いた庭。


松と六方石の庭。






松の木が建物を引き立てます。苔の小島を造ることで広く見せます。簡素な庭は美しい。
狭い空間も根締めの宿根草で落ち着きます。


僅かな庭空間に軟石を敷き縁に自然な線を付けることで床の広さを広く見せる効果があります。土を覆い隠す様に宿根草を植え付けることで完成された庭になります。デッキや建物の裾を植物で遮ると庭と無機質な構造物が一体となり、構造物が庭に溶け込みます。溶け込めば、庭は落ち着いて見えるわけです。
雑木と軟石積みの庭






園路とデッキ脇の石積みは石山軟石です。軟石は加工の仕方でいろんな表情を見せてくれます。樹木は雑木が主体です。株立の幹や曲がった幹が庭を柔らかい感じにしてくれます。土面を全てマルチングで覆っています。これは土を見せないことで庭全体を落ち着いた感じに見せる大事なポイントです。
和風の庭は、なんとも癒やされる。












































